アパレルOEM会社を株式譲渡した事例の概要
| Sellサイド(譲り渡す側) | Buyサイド(譲り受ける側) | |
|---|---|---|
| 業種 | アパレル(製造・卸) | 着物販売、他 |
| 売上 | 数億円 | 約50億円 |
| オーナー年齢 | 50代 | 40代 |
| 主目的 | 事業成長と自身のライフチェンジの為 | 新規参入の為 |
Q1. 譲渡を考えたきっかけは何でしょうか?
まず、譲渡を考え始めたのはどんなタイミングだったのでしょうか?
きっかけはコロナですね。国内で流行して、緊急事態宣言が出た頃です。幸い業績は好調でしたが、“何が起きるかわからない”と痛感して、自分の生き方や会社の将来を真剣に考えるようになりました。
なるほど、不安定な時期だからこそ考え直したんですね。
そうなんです。会社としてはOEM事業を軸にしつつ、いずれは自社ブランドを立ち上げたいという目標がありました。一方で、個人的には若い頃に暮らしたオセアニアへの想いが強くて、“まだ元気なうちに海外との多拠点生活をしたい”という気持ちもずっとありました。その両方を実現するには、事業を信頼できる会社に託すことがベストだと思うようになったんです。そんな時に、偶然お二人を友人から紹介いただいたんですよ。
Q2:M&Aを進める上で不安はありましたか?
M&Aを進める上で、不安はありましたか?
プロセス自体にはあまり不安は感じなかったですね。吉川さんが親身に話を聞いてくれましたし、進捗もよく共有してくれたので。資料も納得できるものでしたし、専門的な部分はプロに任せようと思っていました。
よかった、、安心感を持っていただけていたんですね。プロセス以外で不安に感じていたことはありますか?
唯一、“自社ブランドを育てる”という方針に共感してくれる相手が見つかるかどうか、そこだけは気がかりでした。候補はいくつかありましたが、最終的に決め手になったのは面談です。譲り受けてくださる企業の経営者が“従業員が働きやすい会社をつくるのが経営者の仕事”と自然に話されたんです。その言葉に直感的に“この人なら託せる”と思いましたね。さらに、自社ブランド化の構想にも共感いただけたのが大きな決め手でした。
Q3:譲渡が完了した当時の率直なご感想を教えて下さい
譲渡が完了したときの率直なお気持ちを教えてください。
意外と落ち着いていましたね。株主ではなくなりましたが、3年間は顧問として関わることが決まっていましたし、縁が切れるわけではありません。感傷に浸るよりも“これからは経営者ではない。新しいスタイルに慣れて両社のために貢献しよう”と、むしろ気を引き締めていました。
経営者から顧問へ、気持ちの切り替えも早かったんですね。
はい。M&Aから1年ほど経ちましたが、業績も順調に伸びています。今も職場に出ていますが、以前より社員に権限を渡し、自分が答えを出さないよう意識しています。その方が社員も会社も成長しますからね。顧問としてあと2年ほどありますが、会社に貢献しつつ、60代からの新しいチャレンジに向けた準備も進めています。

本M&A事例の流れ
M&Aの目標整理
コロナ禍で会社の成長計画とご自身の人生設計を同時に見つめ直されていたところに、ご友人のご紹介でお会いしました。自社ブランドを育てたいという会社の目標と、海外との多拠点生活というオーナー様個人の目標を整理するお手伝いをさせていただきました。
M&Aの提案準備
業績が好調なうちのご譲渡でしたので、OEM事業の取引基盤や利益の水準が正しく伝わるよう資料を集め、企業概要書にまとめました。自社ブランド化の構想に共感いただけそうな買い手候補をリスト化し、オーナー様とすり合わせています。
M&Aの提案交渉
すり合わせた候補リストをもとに提案活動を進め、秘密保持契約を交わしたお相手には企業概要書を提示しました。複数の候補が関心を示すなかで、成約に至った買い手オーナー様とのトップ面談を行っています。
M&AのDD・契約
トップ面談で買い手オーナー様が「従業員が働きやすい会社をつくるのが経営者の仕事」と自然に話されたことが決め手になりました。自社ブランド化の構想にも共感いただき、1ヶ月のDD期間を経て契約締結。ご決断から成約まで約4ヶ月という早さでした。
引き継ぎ
株式譲渡後も3年間は顧問としてご関与いただく形になりました。1年が経った時点で売上・利益とも譲渡前を上回り、オーナー様はご自身が答えを出さず社員に権限を渡すことを意識されています。残る期間で会社に貢献しつつ、次の準備も進めておられます。
インタビューに答えてくれた50代オーナー
M&Aを決断してから契約が締結するまで、半年もかかりませんでした。 株式譲渡した後も会社は成長し続け、私も新たなチャレンジを始められており、オセアニアに行く機会も増えました。