宝飾の製造会社を譲り受けした事例の概要
| Sellサイド(譲り渡す側) | Buyサイド(譲り受ける側) | |
|---|---|---|
| 業種 | 宝飾 | 呉服 |
| 売上 | 数億円 | 数十億円 |
| オーナー年齢 | 60代 | 40代 |
| 主目的 | 後継者不在のため | 商材拡大、新規顧客開拓のため |
Q1. 買収を考えたきっかけ、狙いは何でしょうか?
今回の買収を考えたきっかけや狙いって、どんなところにあったんでしょう?
うちは関西で呉服の小売を中心にやってるんですけど、着物って「着ていく場」がないと買っていただけないんですよ。だからイベントを企画したり、そこで宝飾品を一緒に販売したりしてきました。ただ、お客様の年齢層が高齢の方に偏ってきていて…。もっと幅広い層にアプローチしたいなと思っていたところに、ブライダルジュエリーに強い会社の譲渡の話があって、「これは面白い!」と。
既存事業とのシナジー(相乗効果)を感じられたんですね。
そう、そうなんです。従業員のみんなにとっても、呉服だけじゃなくて新しいフィールドで活躍できる場をつくれると思ったので、M&Aを活用して可能性を広げたいと考えました。
Q2:M&Aを進める上で不安や悩みはありましたか?
M&Aを進める中で、不安とか悩みはありませんでしたか?
大きな不安はなかったんですね。強いて上げるならば、ひとつ気になったのはオーナーさんがデザイナー兼経営者だったことですね。もしその方が抜けたら、新しいデザインが出せなくなるんじゃないかと心配しました。
なるほど、その不安はどう解消されたんですか?
実際には、すでにたくさんのデザイン案があったんです。オーナーさんも日々新しいデザインを生み出しているわけじゃなくて、そのストックから選んでつくっている状況でした。だから、そのベースがあれば数年は十分やっていけると判断しましたし、その間でデザイナーを育てるか採用するかも実行できそうだと考えました。
Q3:成約が完了した当時の率直なご感想を教えて下さい
実際に譲渡が完了したとき、率直にどんなお気持ちでした?
商談からクロージングまで10か月かかったんですよ。他社も手を挙げていたので、オーナーさんがどこに託すか悩まれて。それが一番時間かかりましたね。最後の直前に想定外の話が持ち上がって、そのことで社内の意見が一次的に分かれたんです(笑)。正直、もうなくなるんじゃないかと思いましたけど、目的を再確認して進めることにしました。無事に終わったときは本当にホッとしましたね。
その後の業績はどうでしたか?
卸の営業スタイルを見直したら売上は1.5倍、利益は2〜3倍に伸びました。小売も工夫して、業績全体が好調です。M&Aの効果をしっかり実感しています。
Q4:今後の予定を教えてください
今後については、どんな展望を考えていらっしゃいますか?
もちろん呉服の業界を大事にしたい気持ちはあります。ただ市場は縮小傾向ですから、この分野だけに依存するのはリスクだと思っています。だからこそ多角化して、従業員の活躍の場を広げていきたい。営業力や販売力は私たちの強みなので、それを活かしつつグループ全体で成長していきたいです。これからも新しい案件にぜひ挑戦していきたいですね。
なるほど。新しい出会いにも期待、ということですね。
はい。「また面白い話を持ってきてよ」っていうのが正直な気持ちです(笑)
インタビューに答えてくれた代表
これまでにいくつかM&Aをしてきましたが、それらすべては代表1人がマネジメントするかたちではなく、チームで経営するようにしています。事業の経営経験を積むことによって中堅社員は大きく成長していますし、また経営人材が増えていくことは組織力の向上にもつながっています。事業と人材、それぞれの成長にM&Aは役立っていると感じています。