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M&A KNOWHOW

成長M&Aのノウハウ

水平型M&Aの種類やポイントとは?

経営手法のひとつであるM&Aは、多額を投じる投資戦略であり、相応のリターンを見越して意思決定されます。その戦略はざっくり大きく分けると3つあり、販路や商品、商圏を拡大していく水平型M&A、上流から下流のプロセスを強化する垂直型M&A、これまでと異なる領域に進出する新規参入型M&Aがあります。ここでは、水平型M&Aに関する考察をご紹介致します。

水平型M&Aとは?

水平型M&Aは、規模を広げる投資戦略です。現在保有している商品やサービス、ノウハウ、ブランド等の資産を、これまでと異なるエリアや顧客で活用することがベースとなる考え方ですので、同業種・同業態の中で行われることが多いです。それは例えば、まだ拠点展開できていないエリアに進出するためであったり、取引ができていない顧客を開拓するためであったり、拡大したい対象はケースによって様々あります。進出エリアや販路、取引先が増えれば、売上も増えます。スケールメリットを生み出すことができれば、原材料や商品等の仕入れや生産のコストを下げることもできます。また、資格や専門技能、経験が必要とされる仕事の場合、人材調達の観点でもメリットがあります。同業種・同業態の場合、ビジネスの要諦や相場、競合等もすでに理解していることも多いので、デューデリジェンスで注意すべき観点も予め見極めることが可能です。このようにM&Aによる効果やリスクを見立てやすいことから、水平型M&AはM&Aをはじめて実施する企業様にとってもイメージがしやすいと思います。

水平型M&Aの種類は?

水平型M&Aの種類としては、エリアや取引先等を拡大するオフラインを重視した戦略と、Webの販売チャネルや顧客DB(データベース)等のオフラインを重視した戦略の2つがあります。

オフライン重視の水平型M&A

エリアの拡大を目的としたM&Aとしては、飲食店や小売・サービス業、ジム、配送会社等、あるいは、そのエリアに拠点がないと入札に参加できない土木・建設業など、BtoC、BtoB問わず、地の利を生かしたビジネスを行う多くの業種・業態が実行しています。取引先の獲得に関しては、1次請けの資格を新たに取ることが難しい製造業や、取り扱う商品・サービスは異なるが購入いただく顧客層が同じである小売・サービス業等があります。

オンライン重視の水平型M&A

Webの販売チャネル獲得を望む場合としては、同じようにWebサービスを展開している会社がチャネルを目指すために買収するケースもあれば、これまでオンラインサービスを強化してこなかった企業が買収するケースもあります。顧客DB(データベース)やサービスシステムに価値を見出すケースも多く、その場合、譲渡対象のサービス・商品自体の成長と、既存サービス・商品とのシナジー、双方を見込んで買収することが多いです。

水平型M&Aのポイントは?

水平型M&Aは、同業種・同業態で行われることが多いため、情報格差が大きくありません。つまり、譲渡対象となる企業や事業の価値について、譲受サイドはある程度適切に評価できると言えます。

譲渡サイドのポイント

M&Aをスムーズに進めるポイントのひとつは、可視化です。財務諸表や総勘定元帳など経営のベースとなる数字はもちろんのこと、顧客属性や購入単価、購入頻度といった顧客情報や、販促手法や販売・営業方法といった目に見えないノウハウ等の資産を「見える化」したほうが、譲受サイドは価値を適切に評価しやすくなります。また、譲受サイドは雇用や顧客の引き継ぎを重要視する傾向にあるので、M&Aの交渉を始めた後も気を抜かずに各種ステークホルダーとの良好な関係性を築くことが必要になります。

譲受サイドのポイント

なぜ、そのエリアやその販売チャネルを獲得したいのか。譲渡対象となる会社や事業、そして既存事業とのシナジーをどうしたいのか。目的や戦略を明確にして交渉に臨むことが、前提として必要になります。交渉が進む過程では、譲渡サイドの企業風土やマネジメント方針、評価体系や従業員のモチベーションなど、組織・人が自社とマッチするかの見極めも大切です。取引先や仕入れ先、従業員との関係性を円滑に引き継いでいくうえで、期間限定で譲渡サイドのオーナーに顧問として勤務していただくケースもよくあります。

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