ご回答したこと
「育成の仕組み」がないと、増員するほど課題が大きくなります。
組織を拡大しようとする時、採用より先に整えるべきものがあります。それが「育成の仕組み」です。
標準的な営業の型等がない中で、結果を出してきた営業の方は、試行錯誤しながら独自のやり方を築いてきた方が多いのではないでしょうか。ただ、そのやり方が言語化・体系化されていないと、次の世代に引き継ぐことができません。
いわゆる「我流」のまま組織が大きくなると、できる人にだけ仕事が集まり、その方の負荷が増す一方で、新しく入った方は育つ機会を得られないという状態が起きやすくなります。
ご相談者様にそうお伝えすると、「現場で実績を上げている方々の手法には再現性があるものの、たしかにそれを仕組みとして他のメンバーに移植する体制はまだ整っていない」という風におっしゃっていました。
これは決して特別なことではなく、急成長中の組織の多くが通る段階です。
ご相談者様の組織でも、「誰かが頑張ってくれている状態」から「仕組みが機能している状態」へ、意図的に切り替えていくことが今後重要になってくると感じました。

視点出ししたこと
育成に取り組む人が増えないのは、個人業績だけを評価しているからかもしれません。
仕組みが育たない背景には、評価制度の設計も関係しているように感じました。
個人の売上高や件数目標の達成が評価の中心になっている組織では、後輩を育てることや、仕組みを作ることへの評価が手薄になりがちです。
このご相談者様の会社でも、育成の仕事に関する定義を明文化できておらず、「育てたかどうか」を評価する仕組みもありませんでした。
その結果、社歴のある実績を上げている方ほど目の前の営業活動に集中し、育成は二の次になってしまうという構造が生まれていました。
これは特定の会社だけの課題ではなく、成果が個人に紐づきやすい業種では起こりやすい現象です。
仕組みを整えるには、評価の中に「育成への貢献」を明確に位置づけることが欠かせません。
数字だけでなく、組織にどう貢献したかを可視化することで、育成に取り組む人が報われる構造をつくることができます。

ざっとまとめると
仕組みへの転換が、増員を成長につなげる土台になります
- 採用にあたって、育成の仕組みを整えることが大切です
- 我流のやり方は、言語化しないと引き継がれません
- 数字だけの評価では、育成は後回しにされがちです
- 評価制度に「育成への貢献」を組み込むことが鍵です
- 仕組み化は、急成長期の組織が必ず通る課題です




