数字の話で社長・部長・現場の論点が割れるけど、どうすればいい?

  • ご相談の目的 : 刷新・変革する
  • ご相談の時期 : M&A以外のご相談
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Case.008 40代 管理本部長

組織の指標設計に悩む40代の管理本部長の方から、ご相談をいただきました。「社長と部長と自分とで、見ている数字がバラバラに聞こえる」という状況について、実は対立ではなく役割の違いであることをお伝えしました。

目次読了目安時間 : 約 2 分

ご回答したこと

各自の立場・役割に応じて、注視すべき数字も変わります。

「部長は営業利益が大事だと言い、現場では売上・粗利が大事だと言う。社長は複数の数字が大事だと言う。みんな言っていることが違う」――組織の規模が大きくなるほど、こうした声をよく耳にします。
しかし、これは本当に意見が対立しているわけではありません。多くの場合、それぞれが見ている「階層」が違うだけなのです。
たとえば支店長クラスは、自分でコントロールできる範囲が限られています。だからこそ、シンプルに「売上・粗利を伸ばす」ことに集中してもらう方が機能します。
一方で、複数店舗を見渡して人員配置やコストを調整できる部長クラスは、営業利益という、より広い視点の指標をコントロールする立場にあります。
つまり、「どの数字を見るべきか」は役職によって異なって当然であり、それを一つの指標に統一しようとすること自体が無理筋です。
問題は指標の選び方ではなく、「誰がどの指標に責任を持つのか」が決まっていないことにあります。

例えば

支店長は売上と粗利、部長は利益。役割で指標を分ければ揃います。

責任範囲の整理の仕方として有効なのは、「コントロールできる範囲」を基準に指標を割り当てることです。
例えば、支店長以下は、まず「売上(粗利)を伸ばす」ことに専念してもらいます。
案件数(受注率)と単価の掛け算で考えたりできてシンプルであるため、施策は考えやすくなります。
一方、営業利益のような全体最適の視点は、複数店舗をまたいで人員やコストを動かせる部長クラスの仕事です。
支店長に営業利益の責任まで負わせてしまうと、コントロールできない要因にまで責任を感じさせることにつながりかねないので、動きが鈍くなるリスクがあります。
このように役割分担を共有しておくことで、「なぜ、上の人は、口にする数字の種類が変わるのか」という疑問も自然と解消されます。
「誰が何をコントロールできるか」を整理することができれば、指標の議論がしやすくなります。

ざっとまとめると

指標の統一ではなく、役割ごとの責任範囲(指標)を整理してみる

  • 指標がバラバラに見えるのは、対立ではなく役割の違いです
  • 各階層の人がコントロールできる指標に集中させましょう
  • 役割の共有が、社内の認識のズレを解消します

この記事を監修した担当者

株式会社Buyside Bank 取締役
第二創業アドバイザー

髙橋 孝輔

1984年、兵庫県神戸市生まれ。リクルートでの13年間で、大企業・官公庁を中心に数百社のブランディングを支援。クリエイティブディレクター、関西・西日本の制作組織マネジャー、営業企画、職務設計、新規事業開発等を歴任。2019年、㈱Buyside Bankに参画。M&A支援に加えて、第二創業やM&A前後の組織改革など企業の転換点に伴走する。現在は、事業多角化に伴い「チームで経営を動かす」フェーズに入った企業に対して、ミッションマネジメントの導入・伴走支援およびAI活用を含めた業務フロー再構築の支援等に注力する。

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