ご回答したこと
短期で売上を伸ばすなら、各支店からの発案の方が速いかもしれません。
「全社のデータを分解して、伸びしろがどこにあるかを精緻に分析しよう」
――こうした取り組みは一見正しく見えますが、分析が緻密になるほど、かえって現場のアクションにつながらなくなることがあります。
理由はシンプルで、分析する人が実際のお客様と接していないからです。
データの上では「ここに伸びしろがありそうだ」と見えても、現場の支店長や主任クラス層の方が、より筋のいい顧客ニーズを把握していることは多くあります。
短期的に売上を伸ばしたい局面では、全体最適のロジックを一段深く詰めるより、各店舗に「あなたのエリアなら、どこを伸ばせそうですか」と問いかけ、具体的な施策を発案してもらう方が実行に直結しやすくなるかもしれない。
顧客ニーズに真剣に向き合っている営業スタッフを多く抱える相談者の組織でしたら、猶更そう感じました。
そういった意見交換の末、営業部長も「たしかに現場から発案を引き出し、走りながら検証していくスタイルは、ウチに合ってそう」と納得されていました。
現状打破するために
各店長がターゲットと施策を考え、エリア統括が支援する仕組みを構築。
現場発案を仕組みとして機能させるには、役割の設計が欠かせません。
まず、各支店・各エリアの伸びしろを考えるのは、支店長やエリア統括の仕事です。
たとえば「新規顧客を増やすか、単価を上げるか」「狙う価格帯やターゲット層をどこに絞るか」など、自分のエリアの実態に即した発案を、各自で2〜3個ほど出してもらいます。
ここで重要なのは、支店長やエリア統括が発案を出せなかった場合に、それを営業部長自身がフォローし、引き出す役割を担うことです。
「各店長やエリア統括が出せなかったら終わり」ではなく、部長自身がサポートし、最終的には部長が責任を持つという構造にしておくと、発案が止まりません。
このように、発案する役割と、それを支援・回収する役割を分けて設計しておくことで、組織全体として「伸びしろの発見」を自律的に行う習慣が定着していきます。
ざっとまとめると
現場発案を仕組み化することで、実行スピードを速める
- 本部が精緻に分析するよりも、現場の発案を優先したほうがいい場合もあります
- 発案が出ない時は、上の階層がサポートする構造にします
- 走りながら検証する方法が、施策展開スピードを速めることもあります




