良い会社になかなか出会えないのは、どうしてだと思いますか?

  • ご相談の目的 : 買収・継承する
  • ご相談の時期 : M&A前のご相談
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Case.011 30代 経営者

ロールアップ型のM&Aを計画されている30代の経営者の方からご相談をいただきました。検討している業界に対する理解は深い方ですが、M&A実績は未だないとのこと。「業績がいい会社ほど、売却の情報が出てこない」というご実感について、私たちの率直な見立てをお伝えしながら、買い手としての戦略をご一緒に整理しました。

目次読了目安時間 : 約 2 分

ご回答したこと

M&A実績の豊富な会社に比べると、案内される機会は少ないかもしれません。

ご相談者が検討される業界は、全国に数万社が点在する典型的なフラグメント(分散型)産業です。
それほど社数が多いにもかかわらず、「良い案件が出てこない」という声はM&Aの現場でよく耳にします。
なぜでしょうか。
理由はいくつか考えられるのですが、ここでは2つの見立てを記載します。
まず1つは「良い会社ほど会社を譲り渡す必要がない」ことです。
財務が健全で地域での信頼が厚く、後継者もいるなら、譲渡する理由がありません。
仮に譲渡を考え始めても、ご縁を通じてつながりのある買い手へ話が流れ、特定のネットワーク内で決まっていくケースも多いです。
もう1つは、有力な買い手が業界に存在し、相対的に案件情報にタッチする機会が少なくなっていることです。
業界に知れ渡っているストロングバイヤーのもとには、M&Aの情報がいち早く届けられる傾向にあります。
つまり、求める条件が高かったり、有力な買い手が多い業界ほど、出会える機会が少ないのはその通りかもしれません。
ただし、M&A(買収)の実績をつくり、M&A関連の方々にうまく周知することができれば、案内される機会は増えていくと思われます。

お伝えしたこと

売り手側の課題を解決できる強みが、選ばれる理由の1つになるかもしれません。

M&A(買収)の実績が未だない中で、どうすれば求める案件に出会う機会をつくれるでしょうか。
希望を広く伝えることも重要ですが、成約にまで至るには「売り手に選ばれる買い手」になることも有効です。
例えば、対象となる業界では、「人材獲得が悩みである」とよく耳にします。
「若い専門スタッフを採用できない」
「採用して育てても、一人前になったところで辞めてしまう」
「このまま一人で続けるのが不安」「体がいつまでもつかわからない」
こうした悩みを持つオーナーにとって、ただ「買いたい」と言う相手より、「自分の会社に足りないものを解決してくれる」相手の方が、当然魅力的に映ります。
M&Aは買い手側も売り手側も、双方が納得して選んで成約に至ります。
資金力も大事ですが、「自分たちが買う理由」を言語化することが、M&Aの実現可能性を高めるピースとなるかもしれません。

ざっとまとめると

希望条件を広く周知しつつ、選ばれる買い手になる準備を進めましょう

  • 常連の買い手は、紹介ルートで良い案件を先に押さえています
  • 売り手の課題を解決できる強みが、選ばれる理由の1つになります
  • 「自分たちが買収する意味」を言語化することは、M&A支援会社へのアピールにもつながります

この記事を監修した担当者

株式会社Buyside Bank 取締役
第二創業アドバイザー

髙橋 孝輔

1984年、兵庫県神戸市生まれ。リクルートでの13年間で、大企業・官公庁を中心に数百社のブランディングを支援。クリエイティブディレクター、関西・西日本の制作組織マネジャー、営業企画、職務設計、新規事業開発等を歴任。2019年、㈱Buyside Bankに参画。M&A支援に加えて、第二創業やM&A前後の組織改革など企業の転換点に伴走する。現在は、事業多角化に伴い「チームで経営を動かす」フェーズに入った企業に対して、ミッションマネジメントの導入・伴走支援およびAI活用を含めた業務フロー再構築の支援等に注力する。

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