接遇の時間を増やすために、AIで事務作業の時間を減らせますか?

  • ご相談の目的 : 刷新・変革する
  • ご相談の時期 : M&A以外のご相談
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Case.012 40代 施設長

サービス付き高齢者向け住宅を運営されている40代の施設長の方から、AI活用によって職員の事務作業の負担を軽くできないかというご相談をいただきました。月次の報告書、実績入力、申し送りと、日常的にのしかかる事務業務について丁寧に話をうかがいながら、どこからAIを活かせるかをいっしょに整理しました。

目次読了目安時間 : 約 2 分

ご回答したこと

まず、繰り返しの入力や記録整理の作業時間から減らせます。

お話をうかがうと、施設の事務作業は大きく3つに整理できました。
1つ目は、外部のケアマネージャーへ毎月提出する「月次報告書」。
入居者それぞれの生活の様子を文章でまとめたもので、パソコンで作成しています。
フォーマットは決まっているものの、ひとりひとりの状態を言葉にするのに時間がかかります。
2つ目は、「実績入力」。ヘルパーが訪問した記録を介護保険ソフトに入力し、請求の根拠を作る業務です。
専用ソフトへの入力が必要なため、担当者が画面と向き合う時間が積み重なります。
3つ目は、「申し送り」。出退勤のタイミングで職員全員が手書きのノートに情報を書き残し、出勤時にまとめて確認する仕組みです。
多い日は表裏にびっしりと書かれることもあるといいます。
AIがまず貢献できるのは、定型の繰り返しが多い領域です。
例えば、報告書はノートの画像スキャンと文章整形の組み合わせで下書き生成を自動化できます。
「読む」「まとめる」「書く」という作業をAIが代行することで、担当者の時間を大きく圧縮できます。

お伝えしたこと

事務を担うAIが、人がやるべき仕事の時間を取り戻します。

ヒアリングの最後に、施設長がこんなことをおっしゃいました。
「AIがここまで進んできたら、変な話、事務作業する人いらなくなりますよね?」と。
率直な意見ですし、半分は正しいとも感じました。
事務処理に特化した職種はたしかに世の中的に少なくなっています。
ある企業では、AI活用によって前年の業務量を半分の人手でこなせるようになり、浮いた人員を新規事業に充てるような動きも出てきています。
ただ、「仕事がなくなる」という見方というよりは、「仕事の中身が変わる」と捉えた方がいいかもしれません。
介護の現場で言えば、AIが担うのは入力・記録・整形といった定型業務は減っていきますが、一方で入居者や家族との対話、状態変化への判断、スタッフのシフト調整や職場環境の管理といった「人にしかできない仕事」の価値は、むしろさらに重要視されていくようになると感じます。
事務作業に費やしていた時間が、ケアの質に直接関わる仕事へと移行していく。
それが、介護現場にAIを入れる効果の1つだと考えています。

ざっとまとめると

事務を減らし、ケアを増やす。AIはそのための道具になります

  • AIは「繰り返しの入力」と「記録の整理」を代行できます
  • 活用の仕方次第で、短時間で報告書の下書きを自動生成できます
  • AIが事務を担うほど、ケアの質を高める時間が増えていきます

この記事を監修した担当者

株式会社Buyside Bank 取締役
第二創業アドバイザー

髙橋 孝輔

1984年、兵庫県神戸市生まれ。リクルートでの13年間で、大企業・官公庁を中心に数百社のブランディングを支援。クリエイティブディレクター、関西・西日本の制作組織マネジャー、営業企画、職務設計、新規事業開発等を歴任。2019年、㈱Buyside Bankに参画。M&A支援に加えて、第二創業やM&A前後の組織改革など企業の転換点に伴走する。現在は、事業多角化に伴い「チームで経営を動かす」フェーズに入った企業に対して、ミッションマネジメントの導入・伴走支援およびAI活用を含めた業務フロー再構築の支援等に注力する。

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