会社売却・事業譲渡の流れ
sellside process
M&Aが、ほんとうに最善の手段?
「どうしたいか」の整理からお手伝いします。
会社や事業の売却は、ゴールではなく手段のひとつです。だからこそ、まず大切なのは「何のために売却するのか」という明確な目的の整理です。会社や従業員をどうしたいのか、オーナー自身は今後どのような人生を歩みたいのか――その思いを出発点に、M&Aが本当に最善の選択となるか、私たちは具体的に目標や論点を言葉にしたり、金額を計算したりしながら一緒に考えます。納得がいく(かつ実現可能な)プランを描き、適切な準備をして提案活動を進めていければ、いい結果へとつながる可能性は高まります。そのプロセス一つひとつを、私たちはご依頼者様と丁寧に進めていきたいと考えています。
M&Aの目標設定(所要1ヶ月~)
M&Aをするか、それ以外の選択をするか。ご相談者様が考えを整理するために、ご意向を伺いながら情報提供や壁打ちをさせていただきます。その際、ご希望いただければ、売却額がいくらになるのか
企業価値評価も行います。
これらはすべて無料で対応致しますので、会社売却・事業譲渡をまだ迷われている方も遠慮なくお問合せ下さい。なお、お問い合わせやヒアリングを通じて弊社が得た情報の秘密は厳守致します。
- 秘密保持契約の締結
- 直近3期分決算書等の受領(評価書作成を希望される場合)
初回打合せでは、ご依頼者様からの質問や疑問にお答えしつつ、M&Aを検討している理由をお聴きし、叶えたい未来イメージのすり合わせを行います。M&Aが目的に沿うようであれば、簡易企業価値評価を行うかどうか検討いただきます。初回打合せは60分から長くて120分くらいです。
簡易の企業価値評価書をもとに、想定される「売却価額の幅」や「税引き後手取額」等を見立てます。様々な観点でお金のシミュレーションを行いつつ、会社や従業員をどうしたいか、M&A後にご自身は何をしたいか、対話しながら重要なポイントを具体的に整理していきます。
こだわりポイント
企業価値評価書で「買い手目線の試算方法」や「決算書等の事実情報に基づいた想定算定額」がはっきりとわかると、一気に現実的なものとしてM&Aを認識できるようになります。
M&Aを現実的に考えていただく機会を増やせるよう、簡易評価書の作成を弊社は無料で行うようにしています。
なお、将来的なM&Aを検討されている方に対しては、人間ドックのように定期的に行うことをお勧めしており、その場合も基本的には費用を頂かないようにしています。
- アドバイザリー契約の締結
何を優先して叶えたいか。M&Aの実行に進むか否か。いつから始めていつまでに完了したいか。ご相談者様のタイミングで意思決定いただきます。そして、私たちをM&A実行のパートナーとして選んでいただければ、アドバイザリー契約を締結し次の工程に進みます。
こだわりポイント
考えるべき論点をできるだけ全て洗い出し、優先順位を定めて、納得いくまで考え抜くこと。そのプロセスが“後悔しない決断”につながると考えています。
私たちは対話や判断材料を提供することにこだわり、むしろ「ほんとうにM&Aを進めたいですか?」と問い続けます。
M&Aの実行準備(所要2ヶ月~)
自分たちの会社の強みや伸びしろは何か。お相手に何を求め、具体的にどこが候補先となるか。M&Aを実現できる確率を高めるために、弊社では準備工程を丁寧に行うようにしています。
Sellサイドの経営者にとって、準備工程はこれまでの会社経営の軌跡を振り返り、次の経営者への引き継ぎ事項や譲渡するまでに自身が行う仕事を整理する機会にもなります。
Step4~6は並行して進めますが、平均すると3か月ほどかけてM&Aの実行準備を行っています。なお、M&Aをすることは従業員や取引先等に伝えず、成約後に情報開示するのが一般的です。
Buyサイドが検討する際に必要となる資料は数十種類以上あります。お相手との交渉が始まってから焦って探すのではなく、前もって一つひとつ準備を進めていきます。また、会社の成り立ちや事業や組織を経営する上でのポイントなどを取材したり、現場の撮影を行ったりします。
こだわりポイント
Buyサイドに提案する際の説得力を高めるには、仲介者となる私たちがSellサイドの企業理解を深めることが重要になります。そのため、弊社では仲介する担当アドバイザーが中心となって、Buyサイドに実態を分かりやすく話せるようになるレベルまで調査することにこだわっています。
「企業概要書」とは、会社や事業について詳細にまとめた資料で、弊社と秘密保持契約(NDA)を締結したBuyサイドにのみ開示します。制作段階では、買収を検討できるだけの情報がまとめられているか、虚偽情報がないか、基本合意契約前にどこまで情報開示するか、記載内容を細かくすり合わせます。
このタイミングで、お相手に打診する際(NDAを結ぶ前)に使用する「ノンネームシート」も作成します。基本情報を1枚の紙面にまとめた資料となるのですが、記載内容は相手の興味をひくか、そのうえで会社が特定されないかをすり合わせます。
こだわりポイント
最小限の情報(例:基本情報や財務情報だけ)で済ませたり、制作部隊に丸投げしたりする会社もあると聞きますが、弊社はBuyサイド目線で仲介するアドバイザーが中心となって作りこむことにこだわっています。
読んだ人が買収を検討しやすく、かつ記載内容に関して私たちが自信をもって説明できる状態を目指しています。
会社を成長させるために、新たな株主に求める要件は何か?お相手を探す軸を明確にすりあわせた上で、第一弾の提案候補リスト等をつくります。一社一社を一緒にみながら、候補に含めるか否か、提案がOKかNGか、相対方式か入札方式か等をすり合わせます。
また、売却希望額や連帯保証の解除、期日など、Buyサイドに提示する希望条件等も整理します。Step4~6の準備が整ってから、具体的な提案活動を進めていきます。
こだわりポイント
M&A情報が漏洩するリスクを減らしつつ、相互成長できそうな相手と成約できることを意識して、「数うちゃ当たる」ではなく、相乗効果(シナジー)の仮説を立ててお相手を探索する方法を重視しています。マッチングの理想はあくまで一発必中(望む相手と成約する)で、買い手ネットワークを拡大するだけでなく、仮説の精度を磨きこむことも大切にしています。
M&Aの契約締結(所要2ヶ月~)
ノンネームシートや企業概要書を使って、候補先へ提案を進めるフェーズです。会社や事業の買収を検討するBuyサイドからの質問や疑問に、Sellサイドは回答していきます。弊社を介して互いの理解を深めていただき、「前向きに進めたいので、ぜひ直接会って話したい」と両者が合意すればトップ面談に進みます。
トップ面談は「婚約を前提とした顔合わせ食事会」のようなもので、その次のステップである基本合意書の締結は「婚約」のようなものになります。
- Buyサイドと弊社の秘密保持契約の締結
Step6ですり合わせた候補先に、まずはノンネームシートでご案内します。お相手が興味を持ち、Sellサイドオーナー様が情報開示OKと判断いただければ、Buyサイドと秘密保持契約(NDA)を締結の上、企業概要書ベースでご提案を行います。
なお、提案状況の進捗共有方法は、予めすり合わせます。提案に対する候補先の反応を共有した上で、企業概要書や候補先リストの追加更新を行う等、改善を重ねながらプロジェクトを進めていきます。
- Buyサイドと弊社のアドバイザリー契約の締結
Buyサイドから具体的にいただいた質問に対して、Sellサイドは弊社を介して回答していきます。事業内容や人・組織、資産など、質問いただく対象は様々あり、Sellサイドは具体的な回答が求められます。
このStepで、Buyサイドは「自分たちがこのM&Aをする意味はあるか」「M&A後に成長させられているイメージを持てるか」といったことを真剣に検討します。そして、「この先のStepに進めたい」とBuyサイドが判断したら弊社とアドバイザリー契約を締結し、Top面談の準備に取り掛かります。
こだわりポイント
このフェーズの理想は、書類や質疑応答に関する情報だけで、Buyサイドが投資額以上の利益を回収できる見立て(≒譲り受けた後に成長させる仮説)がついている状態になることです。Buyサイドが事前に仮説を立てられていれば、Sellサイドはトップ面談でその仮説を聞き、仮説を精査する話し合いもできます。そのため、弊社は「会社を成長させる仮説を立てられるだけの事実情報をトップ面談前に共有すること」にこだわっています。
トップ面談は、両者がはじめて顔をあわせる場です。M&A価格を交渉するような話はしません。自己紹介や質疑応答を通じて、書面だけでは伝わらない経営者としての想いや考え方、将来ビジョンなどについて話し合い、相互理解を深めることがメインとなります。
基本合意契約を締結するか判断する上で、トップ面談は重要な場となります。互いに敬意を示した上で、本音で率直に対話することが求められます。
こだわりポイント
トップ面談は、Sellサイドからすると「自社をどう評価しているか、どう活かすのか」を確認し、「会社を託せそうか」見極める機会です。Buyサイドからすると、価値観や組織文化を確認し、「引き継いで本当に成長させられるか」を見極める場です。受け答えの内容や話しぶりが、双方の印象を左右することにつながります。
そんなトップ面談の場をより有意義な場とするために、弊社は双方との事前準備にこだわります。何を目的に、何を伝えたいか。何を聞きたいか。ポイントを整理し、どのように話すかを含めてすり合わせます。準備の質を高めることで、トップ面談当日の会話の質も高められるように努めます。
M&Aの契約締結(所要2ヶ月~)
基本合意(意向表明)を書面で交わした上で、Buyサイドの買収調査にSellサイドは協力し、調査結果をもとにしたBuyサイドからの条件提示に対し、最終的な調整を図っていきます。双方大筋合意に至れば、Sellサイドは引き継ぎ方法や会社資産の一部買取といった細かな点を含めて最終契約書に明記し、決済を含めた経営権の移転を完了させる手続き(クロージング)に進んでいきます。
- 基本合意書(意向表明書)の締結
基本合意書の締結は、Sellサイドからすると、特定の相手に独占交渉権を付与することを意味します。Buyサイドはこの後、費用や労力を投じて買収調査(デューデリジェンス)を行うことになりますので、Sellサイドは基本合意書で定めた期間中に他の買い手候補と交渉することはできません。
基本合意書は、M&Aのスキームや譲渡価格、スケジュール、デューデリジェンスの実施等に関して明記された上で、独占交渉権や秘密保持義務の法的拘束力を帯びた形で締結されます。
※Buyサイドが買収の意思と希望条件を伝える差入形式の書面として、意向表明書があります。 買い手候補が複数競合している場合などで利用されます。Buyサイドが上場企業の場合、基本合意書ではなく意向表明書をもとに交渉が進められる場合もあります。
買収調査(デューデリジェンス、Due Diligence=DD)とは、BuyサイドがSellサイド企業の実態を詳細に調査・確認するプロセスです。財務・税務・法務・労務・事業など多角的な観点から、リスクや問題がないかをチェックされるのですが、Sellサイドに求められるのは「正直かつ迅速に情報を開示すること」です。
買収調査は1.確認事項の整理、2.資料等の準備、3.受け渡し・現地確認、4.評価といった流れで進められます。期間は会社規模やBuyサイドの意向によって異なりますが、1~2ヶ月であることが多いように感じます。
買収調査後、調査結果をもとにしたBuyサイドからの条件提示に対し、最終的な調整を図っていきます。
こだわりポイント
買収調査にかかるSellサイドの負担を分散できるよう、弊社はStep4(必要資料のご準備等)の段階から徐々に資料準備することをサポートいたします。また、その後の条件調整やクロージングをスムーズに進行できるよう、現地確認の際は立ち会うようにし、両サイドでどんなやり取りが行われているか把握するように努めます。
なお、買収調査にあたって、弊社の役割はあくまで仲介者として双方をサポートすることになります。Buyサイドの買収調査チームの一員になるわけではありません。
- 最終契約書の締結
- クロージング(決済、重要物品の受け渡し等)
最終契約書(株式譲渡契約書や事業譲渡契約書など)は、売買条件や責任範囲、表明保証などを明文化する書類です。Sellサイドは「想定外の責任を負わないこと」等をポイントに、内容を細かく精査していきます。
M&Aのクロージングは最終契約の締結後、実際に株式や事業の譲渡を行い、代金の支払いや重要物品の受け渡しなどを完了させる一連の手続きを指し、「成約式」という場で行われることが多いです。
こだわりポイント
成約のタイミングは、Sellサイドにとって会社や事業を正式に手放し、譲渡対価を得て、新たなステージへ移行する「節目となる瞬間」です。そのため、弊社が成約式を取り仕切る際は、事務的な手続きのみで終わらせることなく、再出発に向けて双方の意思を確認し合うような演出も意識しています。M&Aが、両者の今後にとって、いい転機となるように。ここまでの過程を振り返りながら、弊社も一緒になって成約をお祝いさせていただきます。
引き継ぎの開始
新たに会社や事業を引き継いだBuyサイドが、スムーズに経営を開始・継続できるように、Sellサイドは成約後に情報開示や引き継ぎをサポートしていきます。
M&Aは、会社からするとクロージングで終わりではなく、再出発に向けた始まりになります。引き継ぎを含めて誠実にやり遂げることは、受け継いでくれたBuyサイドや従業員、取引先に報いることにつながり、M&A後の人生を憂いなくスタートする助けにもなります。
情報開示とは、従業員をはじめ関係者に対して、M&Aをしたことにより再出発を告げるプロセスを指します。発表する内容としては、新たな経営体制や経営方針、前経営者の関わり方についてなどです。最初に伝える対象は従業員が多く、前経営者も立ち合いのもと、リアルの場で発表されることが多いです。
Sellサイドは、最終契約書で合意した条件(内容・期間・報酬等)のもと、引き継ぎ業務を行います。新しい経営者に業務を引き継いだり、従業員や取引先との信頼関係を維持するために同行したり、双方の話し合いのもと引き継ぎは進められていきます。
また、「PMI」と呼ばれるBuyサイド企業とSellサイド企業の考え方や仕組み、プロセスなどをうまくまとめていく活動を支援することもあります。Sellサイドは実務を手伝うというよりは、「どの部分を統合できそうか」「誰とどう進めたら良さそうか」等、アドバイスを求められるケースが多いです。
引き継ぎ期間は様々で、情報開示後の引き継ぎにほとんど関わらないケースもあれば、業務委託として1年以上携わる場合もあります。
